本格とカジュアルのあいだで
本格的なイタリアンコースと、気負わず過ごせる空気。この二つを両立させようとしているのが、ristorante ioというレストランだ。シェフが一皿一皿心を込めて仕立てるモダンイタリアンのコースを軸にしながらも、掲げているのは「肩肘を張らずに楽しめる」という姿勢だ。白金の隠れ家という立ち位置が、そのバランスをよく体現している。
本格的な料理は身構えてしまいがちだが、この店はそこをほぐそうとしている。自然体のまま料理と向き合える空間づくりを心がけ、記念日やデートから、ひとりでゆっくり過ごす日まで幅広く受け止める。
予約制と自由利用、二つの入り口
利用のしやすさにも、その姿勢は表れている。ディナーのコースは、ゆっくり味わってもらうために予約制で案内される。腰を据えて料理と向き合う場としての設計だ。一方でランチのコースやアラカルトは予約なしでも利用でき、近くへ来たついでに気軽に立ち寄れる。堅苦しさと気軽さ、その両方に扉が開かれている。
支払いは各種クレジットカードに加え、電子マネーやQRコード決済にも対応。店内の雰囲気とコース中心の営業スタイルを踏まえ、対象は中学生以上とされている。営業はランチ12:00〜15:00、ディナー18:00〜23:00で、定休は月曜とその他不定休だ。
料理を支えるシェフのワインと手仕事
本格の中身を担っているのが、シェフの手仕事と選び抜いたワインだ。手打ちパスタやラビオリを軸に、日本の旬の食材を取り入れたコースが組み立てられ、素材の香りや温度まで意識して仕上げられている。そこにシェフ自ら選定したワインのペアリングが加わり、料理の余韻を引き立てていく。
ワインに詳しくない人でも、料理に合う一杯をゆだねられるのがペアリングの利点だ。ノンアルコールのペアリングも用意され、お酒を控えたい人が気兼ねなく過ごせる。東京都港区白金で、本格と気軽さが同居するこの感覚は、なかなか他では味わえないと思う。


